# ひとりで競合分析を続ける体制は、固定したリスト、定期メモ、読み手で作る ひとりで行う競合分析の開始例です。3〜6社、決まった問い、週1回の1時間、短いメモ、読み手をひな形として示し、実際の作業量に合わせて調整します。 URL: https://www.hiresteve.ai/ja/blog/solo-competitive-intelligence 最終更新: 2026-10-12 ひとりで行う競合分析を、五つの決め事から始めます。例として、3〜6社に固定した競合リスト、そのリストで答える3〜5個の決まった問い、曜日を決めた週1回の1時間、短いメモ、そしてメモで判断する読み手を設定します。Claudeのプロジェクトに保存したあと、完了できる作業量と読み手の判断に合わせて、リスト、問い、頻度を調整してください。 この記事で扱うのは運用の設計です。候補の探し方から記述の確認までの各作業には別の記事があり、該当する箇所でリンクしています。プロジェクトをまだ作っていない場合は、先に[Claudeのプロジェクトを設定する記事](/ja/blog/claude-project-setup)をお読みください。 ## 誰を見るかより先に、決まった問いを書く 競合分析の体制は、いくつかの問いに繰り返し答えるためにあり、その問いがリストに入れる相手を決めます。この例では、「失注した商談で、どの競合に、何で負けているか」「営業が顧客から聞かされそうな価格や提供形態の変更はあったか」「承認済みの訴求のうち、今週も正しいものはどれか」のように、社内の誰かの判断に結び付く問いを3〜5個、平易な言葉で書きます。 どの判断にも関係しない問いは体制に含めず、聞かれたときに個別のチャットで答えます。答えが変わると次の行動が変わる人の名前を挙げられるかどうかが目安です。 問いはプロジェクトの指示に書いておきます。毎週の作業が同じ問いから始まり、Claudeは貼り付けた資料をただ要約せず、問いに照らして比較するようになります。 ## 3〜6社を開始例として、リストを固定する 最初の設定例は、3〜6社と週1回の1時間です。計測された処理上限ではありません。使える時間内に確認できるリストを選び、情報源の確認漏れが繰り返される場合は減らします。候補の探し方と絞り込みは[競合の見つけ方の記事](/ja/blog/identify-competitors)に譲り、ここでは誰に固定の枠を与えるかを決めます。 選ぶ基準は問いです。失注商談に登場する競合は、発信が少なくてもリストに入れます。買い手が一度も口にしない競合は、発信が多くても入れません。海外の情報源を追う必要がある場合は、[日本市場の競合情報源の記事](/ja/blog/japan-competitor-sources)も参考にしてください。 リストは固定します。見直しの時期まで、途中で追加しません。新しい名前は、誰が何の理由で挙げたかを添えて保留メモに記録し、次の予定した見直しで既存の枠と入れ替えるかどうかを判断します。追加が自由なリストは毎週伸び続け、体制ではなくなります。 ## 週1回を開始例にして、作業量に合わせて調整する ここでの頻度例は、曜日を決めた週1回、1時間程度です。日本語の解説では、[Asanaの競合分析の記事](https://asana.com/ja/resources/competitive-analysis-example)が四半期に1回程度の定期的な更新を挙げ、[クラウドサインの記事](https://www.cloudsign.jp/journal/competitive-analysis)は定期的な見直しの必要性を述べつつ頻度の数字は示していません。[2022年のProduct Marketing Allianceによるプロダクトマーケティング責任者の調査(英語)](https://www.productmarketingalliance.com/the-role-of-competitive-intelligence-in-product-marketing-leadership/)では、対象市場や隣接市場の分析頻度は週次21.5%、月次23.7%、四半期39.8%、年次10.8%、その他4.2%でした。競合分析そのものより広い問いに対する回答であり、この記事の目標値ではありません。 確認間隔が長いほど、一度に扱う量が増える場合があります。役立つ変化が少ない確認が続くなら、記録を残さずに飛ばすのではなく、間隔を広げてください。続けられる頻度で日付つきの履歴を積み上げます。 有料プランでは、[Claude Coworkのスケジュール実行(英語)](https://support.claude.com/en/articles/13854387-schedule-recurring-tasks-in-claude-cowork)に定期的な収集を任せられます。毎時、毎日、毎週、平日のいずれかでプロンプトを実行する機能で、AnthropicはPro、Max、Team、Enterpriseの各プラン向けとして案内しています。クラウドで動くタスクは接続済みのコネクタとClaudeアカウントに保存したファイルを使います。ローカルのファイルやアプリが必要なタスクはローカルで動き、デスクトップ接続を利用できる状態にする必要があります。無料プランでは収集は手作業です。 ## 設定全体を一つのプロジェクトに置く Anthropicの[プロジェクトの説明(英語)](https://support.claude.com/en/articles/9517075-what-are-projects)では、プロジェクトは無料アカウントを含む全プランで利用でき、無料アカウントは最大5件までとされています。指示はClaudeの応答の仕方を決め、ナレッジファイルは資料を保持するという役割の違いも同じ記事に書かれています。 設定の記事で作った指示に、次の一段落を加えます。固定したリストと決まった問いを明記しておくと、毎週の作業がずれません。 プロンプト:プロジェクトの指示に加える競合分析の段落 ```prompt [製品名]([市場])の競合分析の運用。 追跡する競合(固定リスト、[頻度]で見直し):[競合1]、[競合2]、[競合3]。 決まった問い(優先順): 1. [判断に結び付く問い] 2. [判断に結び付く問い] 3. [判断に結び付く問い] 各[頻度]の見直しで、変化があった内容を貼り付けます。ナレッジファイルにある前回の日付つきメモと 上記の問いに照らして比較してください。問いに関係する変化だけを、 出典URLかスクリーンショットの日付を添えて報告してください。 変化はあったがどの問いにも当てはまらないものは「対象外」として別に列挙してください。 競合や問いを追加せず、候補は次回の予定した見直し用に印を付けてください。 ``` 日付つきのメモをプロジェクトのファイルに置き、比較には正確な記録を使います。 ## 成果物を決めて、毎週同じ順序で進める 成果物の例は、決まった問いごとに整理した短いメモです。変化がなかった問いには「変化なし」と書き、確認したことを読み手に伝えます。各項目には、競合名、変化の内容、日付、読み手が開き直せるURLかスクリーンショットを添えます。 **変化を集める** 保存している各競合の情報源を開き、今週の差分を集めます。日付付きの記録の取り方は[ページ変更の記録の記事](/ja/blog/competitor-page-changes)、重要な項目だけをこの段階に届ける絞り込みは[競合アラートの記事](/ja/blog/competitor-alerts)で扱っています。確認点は、すべての項目に日付と、自分で保存した出典があることです。 **問いに照らして比較する** 項目をプロジェクトのチャットに貼り、指示に書いた比較を依頼します。確認点は、報告された変化がそれぞれ番号付きの問いに対応し、「対象外」の一覧が短いことです。対象外が長い週は、問いかリストの見直しが必要な合図です。 **繰り返し使う内容を確かめる** 価格、主張、新機能の発表に触れる項目は、メモに入れる前に出典を開きます。確認の手順は[AIの調査結果を確かめる記事](/ja/blog/verify-ai-research)にまとめています。確認点は、出典を添えたメモを営業担当にそのまま渡せる状態になっていることです。 **メモを書いて送る** Claudeの下書きをメモの形式に整え、以前のメモと並べて今回の日付つきメモを保存し、合意した曜日に読み手へ送ります。読み手が行動できるメモの書き方は[競合レポートの記事](/ja/blog/competitor-digest)で扱っています。確認点は、自社で決めた時間のテストで、読み手が各問いの答えをすぐに見つけられることです。 ## 見直しの仕組みを作る ひとりの体制を役立つ状態で続けるには、見直しの仕組みを明示します。このひな形では、毎週の読み手と四半期ごとの見直しの二つを加えます。 毎週の読み手は、メモで判断が変わる人を一人決めます。営業責任者、セールスイネーブルメントの担当者、ポジショニングの担当者などが候補です。読む曜日と、何が書かれていると期待するかを合意してください。どの項目を使ったかを確認し、役立つ項目がない状態が続くなら、読み手を替える前に問いを見直します。 このひな形の四半期見直しでは、プロジェクトの指示そのものを開き直します。次回の見直しを思い出す作業にしないため、最初の版を書いた時点でカレンダーに予定を入れてください。 - 決まった問いのそれぞれが、今も判断とその判断をする人を指している。指していないものは外す。 - リストの各競合が、商談、買い手との会話、重要な変化のいずれかに登場したかを確認する。登場しなかった競合は保留メモへ移し、保留中の候補を枠と入れ替えるかを判断する。 - 飛ばした週を数えて、対象範囲、曜日、作業量のどれを直すか決める。 - 読み手が少なくとも一つの項目を使った。使っていなければ、先に問いか読み手を変える。 - プロジェクト内の競合ファイルを、出典と日付付きで更新した。 見直しで決めたことは、日付を添えてプロジェクトの指示の冒頭に書きます。次回はその記録から始められます。 ## ひとりでは回らない箇所と、Steveが合う範囲 **努力では補えない二つの作業** 多数の情報源を確認し、新しい項目を保存済みの履歴と比べる作業は、ひとりで使える時間を超えることがあります。手作業で把握できるのは開いた情報源の内容までです。日付つきのメモをプロジェクトのファイルに残し、確認漏れが繰り返される場合はリストか頻度を絞ります。有料プランのCoworkのスケジュール実行は収集の不足を補えます。クラウド実行は接続先とアカウントのファイルを使い、ローカルのファイルやアプリが必要な場合はデスクトップ接続を利用できる状態にします。 Steveは、競合のウェブサイト、ニュース、口コミ、対応するSNSを調べ、毎朝、選んだチャンネルに競合ニュースの要約を送ります。プロジェクトごとに最大25件のカスタムニュースソースを追加でき、毎日更新されます。最終的な競合リストと、要約で支える判断は自社で決めます。導入には費用と設定も伴います。[Steveの競合リサーチ](/ja/products/research)を検討する際は、自社アカウントで有効なモニタリングとダイジェストの機能を確認してください。 ## よくある質問 ### ひとりで何社まで競合を追えますか? 開始例として3〜6社を選び、見直しの間は対象を固定します。これは計測した上限ではありません。使える時間内に情報源を確認できる範囲で決め、確認漏れが繰り返される場合や問いが変わった場合にリストを見直してください。 ### 競合の確認はどのくらいの頻度で行えばよいですか? 開始例の頻度は、曜日を決めた週1回、1時間程度です。2022年のProduct Marketing Allianceによるプロダクトマーケティング責任者の調査では、対象市場と隣接市場の分析頻度として四半期と月次が上位でした。役立つ変化が少ない確認が続くなら、間隔を広げます。 ### ひとりで競合分析を続けるのに専用ツールは必要ですか? 最初は必要ありません。競合リストと決まった問いを保存したClaudeのプロジェクトを使い、見直しのたびに短い日付付きメモを残します。これは手作業で始めるための例で、測定済みの頻度や処理上限ではありません。多数の情報源を無人で監視する作業や、決まった時刻に届くレポートの作成が繰り返し止まるようになったときに、ツールを検討する意味が出てきます。 ### 週1回のメモは誰が読むべきですか? そのメモで判断が変わる人を一人決めます。営業責任者やポジショニングの担当者などが候補です。読む曜日と、何が書かれていると期待するかを事前に合意してください。読み手を決めると、メモの目的と見直しの流れが明確になります。