# 日本進出前の競合調査:90日で公開情報から競合を把握する手順 米国SaaSが日本に参入する前に、法人番号、EDINET、TDnet、PR TIMES、ITreview、BOXILなどの公開情報から競合を90日で把握する4段階の計画と、比較広告の3要件をまとめます。 URL: https://www.hiresteve.ai/ja/blog/japan-market-entry-competitor-research 最終更新: 2026-10-12 米国のB2B SaaSが日本に参入する前の競合調査は、公開情報だけで90日かけて進める計画があります。手順は4段階です。政府の登録情報で競合の法人を特定し、上場企業が開示を義務づけられている資料を読み、レビューサイトで日本の買い手の見え方を確認し、公開する比較資料を消費者庁の3要件に照らします。Claudeのリサーチ機能で調べる速度を上げ、法人の特定と引用は自分で原典に当たって確認します。成果物は、すべてのセルに出典と日付が付いた競合シートと、「見つからなかったこと」を1ページにまとめた一覧の2つです。 ## 4段階の計画 1日目から14日目は法人の特定です。国税庁の[法人番号公表サイト](https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/)で商号、所在地、法人番号を確認し、経済産業省の[gBizINFO](https://info.gbiz.go.jp/)(500万社以上)で資本金、従業員数、法人種別(外国会社等を含む)を補います。法人番号に結びつかない社名は候補から外します。外国企業なら[JETRO](https://www.jetro.go.jp/en/invest/jetros_support/)の相談を使えます。無料で一部有料です。利用の対象かどうかは、予約の前にJETROの条件で確認してください。 15日目から45日目は、上場企業が公開を義務づけられている資料です。[EDINET](https://disclosure2dl.edinet-fsa.go.jp/guide/static/disclosure/download/ESE140102.pdf)で有価証券報告書を無料で閲覧できます。XBRLデータに含まれる英語情報の正確性は保証されないと概要書(2026年6月)にあるため、日本語で読みます。[TDnet](https://www.jpx.co.jp/equities/listing/disclosure/tdnet/)の適時開示は開示日を含めて31日分が無料で、過去10年分は東証上場会社情報サービスで閲覧できます(ページは2022年2月28日更新)。PR TIMESは2026年7月14日の決算リリースで、国内上場企業の65.8%が利用していると発表しています。企業が自ら選んで出す媒体なので、リリースがないことは出来事がないことを意味しません。読み方は[PR TIMESで競合を追う方法](/ja/blog/pr-times-competitor-monitoring)にあります。 46日目から75日目は、買い手の見え方です。ITreviewとBOXILで、自社のカテゴリを買い手がどう閲覧するかを確認します。レビュー数は少ないことがあり、ITreviewのSpeedaのページ(2026年6月1日時点)は19件、比較表の続きはログインが必要です。読み方は[ITreviewとBOXILのレビューを読む方法](/ja/blog/itreview-boxil-competitor-reviews)で扱います。求人情報は1ページずつ手で読み、URLを記録します。Wantedly(2026年4月23日改定)は事前承諾のないクロールやスクレイピングを禁じ、Indeed(2026年9月30日更新)の規約は、求職者の利用を個人的・非商業的な情報収集に限っています。各サイトの最新の規約は社内の法務に確認してください。採用の傾向から戦略を推測するなら、仮説として記録します。仮説ができた後の買い手へのヒアリングは[日本の買い手への受注・失注インタビュー](/ja/blog/win-loss-interviews-japan)にあります。 ## 公開されていないこと 非上場企業の財務は、帝国データバンクや東京商工リサーチの有料の信用調査報告書にあります。お問い合わせを通じて提示される価格、稟議の結果、受注率、契約条件、パートナーとの取り決めは、どこにも公開されていません。求人情報の一括収集は、各サイトの利用規約で制限されている場合があります。これらのセルは推測で埋めず、「不明」と書きます。確認した検索の範囲では、日本製の競合比較資料ツールは見つかりませんでした。近いのはSpeeda、INITIAL、SalesNowのような企業情報データベースです。「見つからなかった」と記録します。存在しないとは言えません。 ## 76日目から90日目:比較資料を公開する前に 消費者庁の[比較広告のページ](https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/representation_regulation/comparative_advertising/)は、競争事業者との比較そのものは禁止も制限もしないとしたうえで、3つの要件を挙げています。主張する内容が客観的に実証されていること、実証されている数値や事実を正確かつ適正に引用すること、比較の方法が公正であることです。広告主と関係のない第三者による調査は客観的と考えられ、調査を引用する場合は調査機関、調査時点、調査場所を表示することが適当とされています。全体の機能にほとんど影響しない事項を強調すること、長所と不離一体の短所を明示しないことは、不当表示となるおそれがあると、同ページは示しています。 B2B向けの表示に景品表示法が及ぶかは、確認した資料では未解決です。免除を前提にせず、公開前に日本の弁護士に確認し、日本語のネイティブにも読んでもらってください。この記事は法的助言ではありません。 ## 90日の後と、Steveが担う範囲 90日目のシートは、120日目には古くなります。適時開示は31日の無料期間を過ぎ、PR TIMESに新しいリリースが出て、レビューが増えます。自社で続けるなら、同じ台帳に対して2段階目と3段階目を毎月やり直します。 Steveのサイトが説明しているのは、その維持作業の一部に関わる内容です。[Steveの考え方](/ja/why-steve)にあるとおり、国内外の競合を調べる際は、対象市場、情報源、出力言語を分けて考えます。Steveは競合ニュースの要約を毎日指定のチャンネルに届け、プロジェクトごとに最大25件のニュース情報源を追加でき、競合比較資料の各行に「確認済み」「要確認」「未確認」の状態と出典リンクを付け、更新は確認を経てから反映します。一方で、EDINET、TDnet、信用調査報告書、求人情報の読み取り、PR TIMES、ITreview、BOXILの監視、日本語の情報源や日本語の製品画面は、サイト上で主張していません。日本語のサイトはあります。一度きりの参入調査、上場企業の開示資料、法務の確認は、この記事の手順で行ってください。 ## よくある質問 ### 日本の競合調査に使える無料の情報源は何ですか? 国税庁の法人番号公表サイトとgBizINFO(法人の基本情報)、EDINET(有価証券報告書)、TDnet(直近31日分の適時開示)、PR TIMES(企業が自ら出すプレスリリース)、ITreviewとBOXIL(利用者レビュー)です。JETROは外国企業向けの相談を無料(一部有料)で行っています。いずれも2026年10月7日に確認しました。 ### 非上場の日本企業はどう調べますか? 法人番号公表サイトとgBizINFOで名称、所在地、資本金、従業員数(届け出がある場合)を確認します。財務の詳細は帝国データバンクや東京商工リサーチの有料の信用調査報告書にあります。帝国データバンクは問い合わせ票の価格を商品ページで公開しており、東京商工リサーチの公開ページには価格の表示がありません。売上は「不明」と記録する前提で進めます。 ### 日本の競合と比較した資料を公開できますか? 消費者庁の比較広告のページは、競争事業者との比較そのものは禁止も制限もしないとしたうえで、主張内容が客観的に実証されていること、実証された数値や事実を正確かつ適正に引用すること、比較の方法が公正であることの3要件を示しています。B2B向けの表示に景品表示法が及ぶかは確認した資料では未解決のため、日本の弁護士に確認してください。これは法的助言ではありません。 ### 参入前の競合調査にはどれくらいかかりますか? この記事の90日は計画であり、実測の目安ではありません。確認した資料に所要期間の根拠はありません。競合が少なく比較資料を公開しないなら短くなり、非上場企業が多い市場では長くなります。