# 競合インテリジェンスの費用は、見積もりを比べる前に6項目で整理する ソフトウェア、情報源、エンジニア工数、分析担当者の時間、ガバナンス、継続運用の6項目で総所有コストを組み立てます。海外の参考値は方向感として扱います。 URL: https://www.hiresteve.ai/ja/blog/competitive-intelligence-cost 最終更新: 2026-10-12 この記事の6項目の予算表では、ソフトウェアの見積もりに、自社で計算する5つの費用を並べます。情報源の利用料、エンジニア工数、分析担当者の稼働時間、ガバナンス、継続運用です。ベンダーに見積もりを依頼する前に、各項目に実際の数字か「未確認」を記入すると、届いた見積もりを予算全体の中で判断できます。 ## 6つの費用項目と、数字の出どころ この予算表では、ソフトウェアを見積もりの項目とし、残りの5つは自社の経理、人事、開発部門の記録から拾います。引用している海外の試算では、多くの場合、人件費のほうがライセンス料より大きくなっています。次の行で表を始め、出どころを説明できる数字か「未確認」だけを記入してください。業界の平均値では埋めません。 | 費用項目 | 含めるもの | 数字の出どころ | | --- | --- | --- | | ソフトウェア | 利用料、追加オプション、導入支援費 | 自社の条件で取ったベンダー見積もり | | 情報源・データ利用 | 有料ニュース、レビューサイトのデータ、調査会社のレポート | 既に支払っている請求書と、新規分の見積もり | | エンジニア工数 | 自前の監視、通知、連携の構築と修理 | 担当エンジニアの見込み時間と社内単価 | | 分析担当者の稼働時間 | 収集内容の確認、バトルカード作成、営業からの質問対応 | 現在の担当者の週あたり時間と社内単価 | | ガバナンス | アクセス管理、認証情報の保管、変更記録、セキュリティ審査 | 情報セキュリティ部門の審査時間と、審査に必要でツールにないもの | | 継続運用 | 営業への再教育、利用状況の確認、更新交渉、情報源の修正 | 過去に運用した年の実績 | 初期費用と継続費用は分けて記入します。導入作業と毎週の確認作業は別の種類の支出で、混ぜると後者が見えなくなります。比較するすべての選択肢に同じ行を使い、現状維持も一つの列にしてください。内製の見積もりとベンダーの見積もりを同じ表で読むためです。 ## 公表されている参考値と、その限界 2026年9月16日に確認した主要3社のページには、数値入りのプラン価格がありませんでした。[Klueの旧料金URL](https://klue.com/pricing)はホームページへ転送されます。[Crayonの料金問い合わせページ](https://www.crayon.co/pricing)は個別価格を説明し、見積もり依頼を受け付けています。[Kompyteのプラン一覧](https://www.kompyte.com/plans)はEssentials、Professional、Unlimitedを掲載し、内訳の依頼を受け付けていますが、金額はありません。[Steve料金ページ](/ja/pricing)も情報入力後にデモと見積もりを依頼する形式で、金額は載っていません。 以下の数字はすべて第三者が集計した米国市場の値で、他社の契約をある時点で切り取ったものです。日本市場の同種のデータは、この記事の調査では見つかりませんでした。KlueやCrayonの日本での販売実績も確認できていないため、日本の見積もりと直接比べる数字ではなく、桁を確かめる材料として扱ってください。 - Klue契約額の中央値(Vendrページ): 年3万ドル - Crayon契約額の中央値(Vendrページ): 年3万ドル - 担当者の人件費(Companylayerが紹介するUserIntuition試算): 年2.6〜8.3万ドル - ライセンスと人件費の合計(Companylayerの方向性を示す試算): 年5.6〜23万ドル [VendrのKlueページ](https://www.vendr.com/marketplace/klue)(英語、2026年9月16日確認)は、年間契約額の中央値を3万ドル、範囲を1.6万〜6万ドルとしています。[同社のCrayonページ](https://www.vendr.com/marketplace/crayon)も中央値は3万ドルで、範囲は1.27万〜4.6万ドルです。両ページとも、中央値の横にある件数とヘッダーの「deals handled」の件数が一致しないため、件数は記事から外しました。匿名化された契約額は方向感として扱い、市場全体の基準や自社の見積もりには使わないでください。 人件費は契約データではなく試算です。[Companylayerの2026年7月の比較記事](https://companylayer.ai/blog/lead-generation-sales/competitive-intelligence-tools-cost-comparison)(英語)は、UserIntuitionによる週10〜20時間、諸経費込み時給50〜80ドルという試算を紹介しています。計算すると年2.6万〜8.3万ドルで、専任者の試算は年12万〜20万ドルです。Companylayerはこの二つの人員モデルと年3万ドルのライセンス参考値を組み合わせ、総額を年5.6万〜23万ドルとしています。実際の顧客TCOを観測した数字ではありません。 [Playwiseの2026年7月のKlueとCrayonの比較記事](https://playwisehq.com/blog/klue-vs-crayon/)(英語)は、Crayonのカスタム連携や専任サポートなどで15〜30%の上乗せを見込み、KlueまたはCrayonの本番稼働までを約1〜2か月と試算しています。競合企業が書いた比較記事の見込みであり、観測済みの導入基準ではありません。 ## 自社で確認する費用項目のうち、ここで扱う3項目 **エンジニア工数。** 自前でページ監視や通知、CRM連携を動かすなら、担当エンジニアの年間時間がそのまま費用です。構築に加えて、競合がサイトを作り替えたりAPIが変わったりするたびの修理も含みます。この項目に数字を示した資料は見つかっていません。初回構築後の月あたり時間をエンジニアに見積もってもらい、社内単価を掛けてください。自動化を維持できる範囲に収める考え方は、[内製か導入かの記事](/ja/blog/build-vs-buy-competitive-intelligence)で扱っています。 **情報源の利用料。** ページ監視の見積もりに、レビューサイトのデータ提供契約、調査会社の購読、有料ニュースのアーカイブが含まれるとは限りません。見積書と各情報源の利用規約を確認し、別に支払う請求書を一覧にしてください。 **ガバナンス。** セキュリティ審査では、競合情報を誰が閲覧できるか、連携先の認証情報をどう保管するか、誰が何を変更したかの記録があるかを問われます。ベンダーがその答えを製品の中で用意しているか、社内の運用ルールで補うかのどちらかです。審査担当の時間を表に載せ、審査で求められるのにツールが備えていないものを別の行にします。典型例は変更記録で、ツールになく社内規程で必要なら、その差分は自社が負担する費用です。 ## Claudeで自社の合計を作る この作業は自分で用意した数字の集計なので、通常のClaudeのチャットで足ります。すでに[PMM業務用のClaudeプロジェクト](/ja/blog/claude-project-setup)を運用しているなら、そこで始めると表を会社資料の隣に置けます。[Anthropicのファイル作成に関する日本語サポート記事](https://support.claude.com/ja/articles/12111783-claude%E3%81%A7%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%92%E4%BD%9C%E6%88%90-%E7%B7%A8%E9%9B%86%E3%81%99%E3%82%8B)(2026年9月16日確認)は、ファイル作成が有効な場合、数式入りスプレッドシートを全プランで作成でき、1ファイルの上限が30MBだと説明しています。TeamとEnterpriseの管理者はこの機能を無効にできます。Claudeは入力した数字を集計できますが、給与と実際の見積もりは権限のある社内資料かベンダーから取得してください。 **6行の表に自社の数字か「未確認」を入れて貼る** 上の表に自社の数字を入れ、比較する選択肢ごとに列を作ってClaudeに渡します。確認できていない項目は「未確認」のままにします。確認点は、すべての行に出どころを言える数字か「未確認」のどちらかが入っていることです。 **数式入りのスプレッドシートを依頼する** 選択肢ごとに1シート、合計行、初年度(初期費用込み)と2年目以降(継続費用のみ)の合計を分けて作ってもらいます。確認点は、ファイルを開いて合計セルを選んだとき、数式が入っていることです。 **2行を自分で計算し直す** 分析担当者の行とエンジニア工数の行を選び、時間と単価を自分で掛けます。確認点は、自分の計算と表の値が一致することです。違えば入力の時間か単価が途中で変わっているので、入力を直し、数式はそのままにします。 **公表されている参考値と見比べる** 合計が年5.6万〜23万ドル相当から大きく外れ、理由を説明できないなら、人件費の行を見直します。確認点は、「未確認」のセルが残っていることです。 手順2の依頼文は、足りない数字をClaudeが補ってしまうのを防ぐための文言です。 ```prompt 貼り付けた費用表から.xlsxを作ってください。選択肢ごとに1シート、行は6項目のまま、 合計行は数式で計算し、初年度(初期費用込み)と2年目以降(継続費用のみ)の合計を 分けてください。「未確認」と書かれたセルはそのまま残し、合計から除外してください。 推定値で置き換えないでください。除外したセルを表の下に一覧にしてください。 ``` **公表されている参考値は他社の数字です** Vendrの中央値は他社の契約を集計した値で、Companylayerが紹介するUserIntuitionの人件費試算は仮定です。「未確認」をこれらで埋めた表は、別の会社の予算としては妥当でも、自社の予算にはなりません。採用する見込みが薄いベンダーからでも実際の見積もりを一つ取り、人件費には自社の単価を使ってください。 ## 合計を動かす要因 合計は、競合数だけでなく確認頻度と関わる人数でも変わります。1回あたりの費用が同じという説明用の仮定では、8社を四半期ごとに確認すると年32回、2社を毎週確認すると年104回です。実際の工数は、変更量と確認の深さでも変わります。分析担当者の行を埋めるときは、各競合の資料がどのくらいの頻度で変わり、結果を何人が読むかを聞き取り、そこから時間を出してください。 次に、選択肢ごとに確認作業の費用を見積もります。ツールによって収集時間が変わる可能性はありますが、その効果は契約前に、自社の競合で測ってください。営業が使ってよい主張を判断する人は残ります。数字がそろったら、[内製か導入かの記事](/ja/blog/build-vs-buy-competitive-intelligence)で比較に進んでください。 ## Steveの料金ページを予算に入れる [Steve料金ページ](/ja/pricing)では、チーム規模、追跡する競合数、業務範囲、担当者の役割を答えたうえで、デモと見積もりを依頼します。金額は載っていないため、この記事では上の参考値に対してSteveの費用がどこに位置するかを述べていません。 表の中で分析担当者とエンジニア工数の行がソフトウェアの行より速く増えているなら、[自社の条件で見積もりを依頼し](/ja/pricing)、ソフトウェアのセルに入れてください。 ## よくある質問 ### 競合インテリジェンスのツールは年間いくらかかりますか? Vendrの現行ページでは、KlueとCrayonの年間契約額の中央値が3万ドル、範囲が1.6万〜6万ドルと1.27万〜4.6万ドルです。件数表示に食い違いがあるため、方向感として扱ってください。確認した主要3社のページには数値入りのプラン価格がありません。 ### ソフトウェア代と人件費はどちらが大きいですか? 多くの場合は人件費です。Companylayerが紹介するUserIntuitionの試算では、週10〜20時間の担当者で年2.6万〜8.3万ドル、専任者なら年12万〜20万ドルです。比較に使うライセンス料は年3万ドルです。自社の単価と時間で計算し直してください。 ### Steveは料金を公開していますか? Steveの料金ページは、チーム規模、競合数、業務範囲、役割を入力してデモと見積もりを依頼する形式で、金額は載っていません。 ### この費用計算はClaudeの無料プランでもできますか? ファイル作成が有効なら可能です。Anthropicの日本語サポート記事(2026年9月16日確認)は、全プランの数式入りスプレッドシートと1ファイル30MBの上限を説明しています。TeamとEnterpriseの管理者は作成機能を無効にできます。給与と見積もりは権限のある社内資料かベンダーから取得してください。